#33 2つのモチ米のつきくらべ・食べくらべ

荒浜のめぐみキッチンでは3回目となる餅つきを、五橋ベース(綴café/FiveBridge-1:青葉区北目町)にて開催いたしました。今回は2つのモチ米(ハツキネモチとミヤコガネ)を参加者の皆さんと一緒につき、一緒に食べながら、その違いを比べてみる餅つき体験会です。

今年はこれまでで一番参加者が多く、37名の参加者と9名の運営スタッフで会場は満員でした。

半分以上の参加者が子連れのご家族。春先の田植えや夏場の草取り、生き物観察、朗読会など、荒浜ベースの丸い田んぼのイベントに参加していただいた方はもちろん、初めての方も結構いらっしゃいました。

最初に仙台市市民文化事業団の田澤さんより、ハツキネモチの物語をお聞きしました。

震災前、何十年も前からこのハツキネモチが好きでずっと育ててきた荒浜の農家佐藤さんが、津波被災を経てもう一度ハツキネモチを育てる物語。会場に届いたハツキネモチは、色んな方々の援助と佐藤さんの愛情によって育てられたモチ米でした。

次に荒浜のめぐみキッチンの丸い田んぼで育てた、ミヤコガネのお話をしました。

丸い田んぼは、私たち荒浜のめぐみキッチンが作った田んぼです。かたちが丸いので機械がうまく使えず手がかかるのですが、田植えなどの農作業を含め、ここで色んなイベントを企画/開催しながら、参加者の皆さんと一緒に美味しいご飯を食べつつ荒浜の四季を楽しんできました。その丸い田んぼで育ったのがこの日のミヤコガネです。

まずはミヤコガネからつきはじめます。

最初はモチ米をこねる作業です。これが中々大変で力一杯こねています。熱いうちにこねる必要があるのでスピードが大事です。

順番待ちの子供達。餅つきの迫力にワクワクしてきました。
参加者の餅つき体験の始まりです。子供達は小さい杵を使って餅つきを楽しみました。
大人用の杵は中サイズもあるので、女性も楽しく餅つきできます。
まずはミヤコガネがつきあがりました!ついた餅はやはり肌理が細かく口当たりも良いです。
そして次はハツキネモチ!ハツキネモチはもっちり粘り気のあるモチ米なので、こねるのもひと苦労でした。今度は子供も一緒にこね方を体験しています。
大人の男性用の大サイズの杵。重いですがしっかり餅がつけます。
ちょっとモチ米を多く蒸しすぎたのはご愛嬌。こぼれ落ちそうでしたが、ついているうちにまとまってきました。
仕上げは子供達の出番です。そして保護者の方はシャッターチャンス!
ついた餅は手袋をして手で切り分けます。参加者の方にもお手伝いいただいたので、去年よりスムーズに進みました。ありがとうございます!
カップにシールを貼って、ハツキネモチとミヤコガネを分けて餅切りしました。
いよいよ試食の時間です。ハツキネモチとミヤコガネ、違いがわかるでしょうか。
納豆餅と餡子餅、そしてお雑煮で食べくらべをしました。メニューは綴caféさんにお手伝いいただきました。もっちり噛み応えのあるのがハツキネモチ、ふんわり柔らかいのがミヤコガネです。
大人数なので、受け取った人から食べ始めていただきました。

昨年の丸い田んぼ周りでは、田植え/草取り/稲刈りの農作業の他にも、泥遊び、焚き火遊び、生き物観察、朗読会、藍の生葉染め、腐葉土作りなども行いました。実際に触れ合って身近になった場所で育ったモチ米、自分でついた餅は格別な味わいがあるでしょう。

荒浜のめぐみキッチンでは、今年も丸い田んぼで種まきからモチ米を作ります。他にも様々イベントを企画・運営していきますので、ぜひご参加ください!